遠い昔の物語(『スターウォーズ/フォースの覚醒』)
公開中の映画『スターウォーズ/フォースの覚醒』を観てきました。
ハン・ソロ船長とレイア姫の再登場は、やっぱりうれしかったです。その一瞬、「懐旧の念」がじわっとこみあげてしまいました。
とくにレイア姫(キャリー・フィッシャー)はほんとに久しぶり。レジスタンスの将軍としてみせる貫禄の奥からは、これまで歩んできた人生の哀歓がにじみ出ているみたいに見えます。「お互い、寄る年波には勝てませんね」などと語りかけてしまいたくなります。
「スターウォーズ」という映画を最初に観たときのことは鮮明に覚えています。
場所は西日本の某県庁所在地。駅前繁華街にある映画館でした。
ジャッキー・チェン主演の映画と二本立て、夜の最終上映だったと思います。
なぜそのときそんな場所で、ひとりで映画を観ることになったのか。
いきさつを説明をするととても長いお話になります。でも「銀河帝国とジェダイの騎士をめぐる昔むかしの物語」に比べてあまり面白味がありません。よって、子細は割愛します。
映画館はがらがらでした。収容人数は多そうな劇場なのに客はせいぜい10人足らず。寒々とした気配が漂うとはいえ、まるで大きなスクリーンを独占しているみたい。そんな王侯気分のなか、映画ははじまりました。
オープニングのファンファーレが鳴り響き、はじめて観るおどろきの映像の連続に目を見張ってしばらくすると、そのとき・・・・
足元をつむじ風が通り過ぎたような気配が。
ズボンの裾を何かがかすめたような感覚もあります。
いまなら「ギミック(映画館の仕掛け)か?」と疑うところでしょう。
残念ながら違いました。正体は「ねずみ」です。
以前、ディズニーランドでは実際にそんなギミックを仕掛けたこともあったみたい。
でもこのときは「本物」です。
何匹だかのねずみがひんぱんに座席の下を行き交っていたのでした。
映画館に我が物顔でもぐりこんできたねずみ・・・ではなく、たぶん、この時間の館内は彼らのテリトリーだったのでしょう。
そこに無断で入り込んでしまったぼくに果たして居場所はあるのか。
かろうじて座席の上ならば、と、靴のままそこに正座する羽目に。
座席に「正座」して映画を観る。後にも先にもこのときだけのことです。
さすがに気もそぞろになりかけたりもしたけど、それでも「途中で席を立つ」ということをさせないパワーのある映画でした。ダースベイダーにライトセーバーで立ち向かう勇気を思えば、ねずみさんたちにひるんでいるわけにはいかないですからね。
それにしても、いやはやなんとも、懐かしい思い出ではあります。
大変な映画館があったものだ、といまなら言えるけど、当時はいろんな映画館があったし、たいていのことは「まあいいか」で済ませてしまう、おおらかな時代だったんでしょうね。
さて今回の鑑賞は、ラージスクリーンで観る3D映像です。
大画面からは巨大戦艦「スター・デストロイヤー」がせり上がります。戦闘機「Xウイング」が突進し、敵戦闘機「タイ・ファイター」も次々と眼前に飛び込んできます。
当然ながら、足元をおびやかす、あの不穏な気配はありません。なにしろ年が明けていまは2016年。「スマホ」なる通話機能付き・カメラ内蔵コンピューターを誰もが持ち歩ける時代です。時空を超えてしまっているのです。まさに「光陰」はファルコン号のごとく過ぎ去ります。
それでは。
ハン・ソロ船長とレイア姫の再登場は、やっぱりうれしかったです。その一瞬、「懐旧の念」がじわっとこみあげてしまいました。
とくにレイア姫(キャリー・フィッシャー)はほんとに久しぶり。レジスタンスの将軍としてみせる貫禄の奥からは、これまで歩んできた人生の哀歓がにじみ出ているみたいに見えます。「お互い、寄る年波には勝てませんね」などと語りかけてしまいたくなります。
「スターウォーズ」という映画を最初に観たときのことは鮮明に覚えています。
場所は西日本の某県庁所在地。駅前繁華街にある映画館でした。
ジャッキー・チェン主演の映画と二本立て、夜の最終上映だったと思います。
なぜそのときそんな場所で、ひとりで映画を観ることになったのか。
いきさつを説明をするととても長いお話になります。でも「銀河帝国とジェダイの騎士をめぐる昔むかしの物語」に比べてあまり面白味がありません。よって、子細は割愛します。
映画館はがらがらでした。収容人数は多そうな劇場なのに客はせいぜい10人足らず。寒々とした気配が漂うとはいえ、まるで大きなスクリーンを独占しているみたい。そんな王侯気分のなか、映画ははじまりました。
オープニングのファンファーレが鳴り響き、はじめて観るおどろきの映像の連続に目を見張ってしばらくすると、そのとき・・・・
足元をつむじ風が通り過ぎたような気配が。
ズボンの裾を何かがかすめたような感覚もあります。
いまなら「ギミック(映画館の仕掛け)か?」と疑うところでしょう。
残念ながら違いました。正体は「ねずみ」です。
以前、ディズニーランドでは実際にそんなギミックを仕掛けたこともあったみたい。
でもこのときは「本物」です。
何匹だかのねずみがひんぱんに座席の下を行き交っていたのでした。
映画館に我が物顔でもぐりこんできたねずみ・・・ではなく、たぶん、この時間の館内は彼らのテリトリーだったのでしょう。
そこに無断で入り込んでしまったぼくに果たして居場所はあるのか。
かろうじて座席の上ならば、と、靴のままそこに正座する羽目に。
座席に「正座」して映画を観る。後にも先にもこのときだけのことです。
さすがに気もそぞろになりかけたりもしたけど、それでも「途中で席を立つ」ということをさせないパワーのある映画でした。ダースベイダーにライトセーバーで立ち向かう勇気を思えば、ねずみさんたちにひるんでいるわけにはいかないですからね。
それにしても、いやはやなんとも、懐かしい思い出ではあります。
大変な映画館があったものだ、といまなら言えるけど、当時はいろんな映画館があったし、たいていのことは「まあいいか」で済ませてしまう、おおらかな時代だったんでしょうね。
さて今回の鑑賞は、ラージスクリーンで観る3D映像です。
大画面からは巨大戦艦「スター・デストロイヤー」がせり上がります。戦闘機「Xウイング」が突進し、敵戦闘機「タイ・ファイター」も次々と眼前に飛び込んできます。
当然ながら、足元をおびやかす、あの不穏な気配はありません。なにしろ年が明けていまは2016年。「スマホ」なる通話機能付き・カメラ内蔵コンピューターを誰もが持ち歩ける時代です。時空を超えてしまっているのです。まさに「光陰」はファルコン号のごとく過ぎ去ります。
それでは。
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