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「自分の仕事をしただけ」(映画『ハドソン川の奇跡』)

「トム・ハンクス主演の映画に、はずれなし」という格言が辞書に搭載される日も遠くはない・・・
そう思わせられる映画を観ました。クリント・イーストウッド監督の『ハドソン川の奇跡』です。

ハドソン川の奇跡


9年前、乗客155人を乗せた民間機がニューヨークのハドソン川に不時着水した事故の映画化作品です。
トラブル発生後、着水までの208秒。わずかこれだけの時間で、飛行場に戻るという選択肢を捨てる決断をし、最高の技量で機体を無事に着水させたサリー機長。
メディアから「英雄ですね」とマイクを向けられ、こう答えます。

「自分の仕事をしただけです」

この映画を観て、このセリフにしびれた人は多いのではないでしょうか。
まさに、寡黙で腕のたしかな職人(アルチザン)としての年輪を感じさせるひと言です。
長年、ひとつのこと(飛行機の操縦)に打ち込んできた人間がもつ、ゆるぎない「風格」と言ってもいい。

いっぽう、「自分の仕事をしただけ」という言葉を、別の文脈で使った人物がいます。
ドイツの親衛隊(SS)中佐として、数百万のユダヤ人を強制収容所へ移送するに際に指揮を取っていた、アドルフ・アイヒマンです。
戦後、逃亡の末、イスラエルで裁判にかけられ、死刑となりました。

『ハンナ・アーレント』(2012年)という映画で、そのことが触れられています。



アイヒマンは、裁判の中、「自分は命じられてただ仕事をしただけ」と繰り返します。
稀代の殺人者というよりも、むしろ凡庸なまでの「小役人」の姿がそこには浮かび上がります。

「ただ、自分の仕事をしただけ」という結果として、155人の命を救う「英雄」となることもあれば、大量虐殺のお先棒を担ぐ、悪魔的「小役人」となることもある。

両者の「差」はいったいどこから来るのでしょう。
日々の仕事にいそしむとき、心の中で、胸を張って空を仰いで、「自分の仕事をしただけ」と言えるかどうか。
分岐点はそこにあるような気がしました。

それでは。



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プロフィール

JIRO

Author:JIRO
東京下町で開業する司法書士です。
司法書士とはなにをする人か?
・・・一言では説明が難しいです。
といって二言三言あれば説明できるわけではなし。

このブログでは、日頃の出来事や読んだ本、観た映画などのことを書きつらねてみたいと思います。
あ、お仕事のこともすこし触れていきます。

(ホームページ http://www.noguchi-office.jp/)

相続なら江東区の司法書士 みどりの杜司法書士事務所(会社設立)

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